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PEライン 裏返しのデメリット 高速リサイクラー

PEライン 裏返しのデメリット

PEラインを裏返して(スプールの下巻き側を上に出して)再利用する際の主なデメリットは以下の通りです。

1. ラインの潰れと変形(巻きグセ)

スプールの奥深くに巻かれていたラインは、数ヶ月から数年にわたり上層のラインからの強い圧力を受け続けています。そのため、ラインが真円ではなく平たく潰れていることが多く、以下のような問題を引き起こします。

  • 飛距離の低下: 形状が歪んでいるため、ガイドとの摩擦抵抗が増えます。
  • 糸ヨレの発生: 断面が均一でないため、リトリーブ中に回転しやすく、ライントラブルの原因になります。

2. 塩噛みによる劣化

釣行後にスプールを水洗いしても、下巻きに近い深層部まで真水が浸透しきらず、塩分が結晶化して残っていることが多々あります。

  • 繊維の損傷: 結晶化した塩の角がPEラインの細い繊維を傷つけ、強度が低下している可能性があります。
  • ベタつき: 残留した塩分や汚れにより、ラインの放出がスムーズにいかなくなることがあります。

3. 蓄積したダメージの露呈

「使っていないから新品同様」と思われがちですが、実際には以下の負荷がかかっています。

  • 締め付けストレス: 魚とのやり取りや根掛かりを外す際の強いテンションは、スプール全体のラインを締め付け、下層のラインにも物理的な負荷を与えています。
  • 経年劣化: PE素材自体は紫外線には強いですが、コーティング剤の酸化や乾燥による剥離は進行しています。

4. 結束強度の不安

裏返し作業を行う際、元の先端側(使い古した側)を下巻きとして再利用する場合、その接続部分が弱点になります。

  • 万が一、大物が掛かってラインを出し切られた際、強度の落ちた旧先端部や接続結び目からラインブレイクするリスクがあります。

5. 作業の手間とコストパフォーマンス

裏返し作業には「空スプールへの巻き替え」を最低2回行う必要があり、専用のラインリサイクラーなどの道具や時間が必要です。

  • 最近では安価で高性能なPEラインも増えているため、「作業の手間」と「実釣時の高価なルアーの紛失や大物を逃すリスク」を天秤にかけると、デメリットの方が大きくなる場合があります。

6. コーティングの消失

下層に眠っていたラインは、製造時のコーティングが残っているように見えますが、長期間の圧着や微量の浸水によってコーティングがムラになっていたり、剥がれやすくなっていたりすることがあります。これにより、使い始めてすぐに毛羽立ちが発生することがあります。

高速リサイクラー 裏返し

高速リサイクラー(第一精工)を使用して、リールのPEラインを裏返す(巻き替える)手順を解説します。

ラインを裏返すには、ラインの前後を入れ替える必要があるため、「空スプール2個」と「合計3回の移動」が必要になります。


用意するもの

  • 高速リサイクラー本体
  • 空スプール:2個
  • 現在ラインが巻いてあるリール

裏返しのステップ(3段構え)

ステップ1:リール → 空スプールA(回収)

リールにある「古いライン」を、1つ目の空スプールに移動させます。

  1. 空スプールAを高速リサイクラーにセットします。
  2. リサイクラーのテンションネジを完全に緩めます
  3. リールのラインをスプールAに結び、リサイクラーのハンドルを回して全て巻き取ります。
    • 状態: スプールの外側が「リールで使っていた側(傷んでいる方)」になります。

ステップ2:空スプールA → 空スプールB(反転1回目)

  1. 巻き取ったスプールAを一度外し、2つ目の空スプールBをリサイクラーにセットします。
  2. スプールAを付属の「ロングシャフト」などに通して手で持つか、机に置くなどして、ラインが引き出せる状態にします。
  3. スプールBにラインを結び、リサイクラーのハンドルを回して、AからBへラインを移し替えます。
    • 状態: スプールの外側が「リールの下巻き側にあった方(新品に近い方)」になります。

ステップ3:空スプールB → リール(仕上げ・反転2回目)

最後に、新品に近い側が表に来るようにリールへ戻します。

  1. ラインが巻かれたスプールBをリサイクラーにセットしたままにします。
  2. リサイクラーのテンションネジを締め込み、適度な負荷をかけます。
  3. ラインをリールのスプールに結び、リールのハンドルを回して巻き取ります。
    • 完了: これで、未使用だった下巻き側がリールの表面に出てきます。

作業を成功させるコツ

  • 塩抜きタイミング:
    ステップ1で空スプールに巻き取った後、スプールごと真水に数時間浸けておくと、裏返すと同時に効率よく塩抜きができます(乾燥させてからステップ2へ)。
  • テンションの調整:
    最後のステップ3(リールに巻く時)は、必ず強めにテンションをかけてください。テンションが緩いと、実釣時にラインが食い込んだり、バックラッシュの原因になります。
  • 下巻きの調整:
    裏返しによってラインの総量がわずかに減っている場合(傷んだ先端を数メートルカットした場合など)、下巻きを少し足してスプールエッジ適正量まで調整すると飛距離が安定します。
ライン
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