サルカンにPEラインを直結で結ぶ場合、パロマーノットなどでは強度が60%程度なのでPEラインの強度が生かせません。
特に投げ釣りの場合は高切れしないようにPEラインを太くする必要がありますが、結束強度が高い場合はキャスト時の高切れのリスクを減らす事ができます。
以前クリンチノットでフロロの結束強度100%の結び方を発見し紹介しましたが、今回はPEラインとサルカン結び方で最強直結の100%を出せるEFクリンチノットPEverの結び方を紹介します。
EFクリンチノットPEverの結び方

今回のEFクリンチノットPEverは100%も可能ですが、根掛時に高切れしないようにあえて90%の強度で直結する結び方を紹介しています。
この結び方は特殊なので動画を見て頂いた方が早いと思いますが、軽く流れを紹介します。
- PEラインにサルカンやスナップを通して折り返します。
- 折り返した輪の部分に指を入れて30回ねじります。
- 端糸を輪に通し、ねじれ部分を濡らして熱のダメージを防止します。
- 軽くサルカンを引っ張っぱって締め込んだら、ねじれ部分をサルカン側に移動させます。
- 4を交互に行い、最後は爪で強く締め込みます。
- 余ったPEをカットして完了です。
最強のPEサルカン結び方(PEライン直結)は他にもある
前にご紹介したEFビミニノットやイモムシノットも回数を倍に増やすことで100%可能です。
ただし、イモムシノットのハーフヒッチは回数を増やすと大変なので、違うノットが良いと思います。
EFビミニノット
サルカンの場合はサルカン自体が回転する為、道具が必要になります。
カラビナを使った方法で早く結束が可能です。
下が12回で折り返して上が10回で88%の結束強度になりました。
合計を40回にすると100%近い結束強度になると思います。
イモムシノット
PEラインをサルカンにカウヒッチで付けた後に、12回編み込みの結び方で86%の結束強度になりました。
30回で100%近い結束強度になると思います。
ハングマンズノットとパロマーノットは55%の結束強度
ハングマンズノットとパロマーノットはPEサルカンやPE直結の結び方の場合は55%の結束強度になります。
この結び方はPE結束強度の半分程度なので、キャスト時に高切れする可能性が高くなります。
PE直結の結び方はドラグ設定を1/4にするのがおすすめ
PEラインはナイロンやフロロカーボンと比較して伸度が極めて低く、素材自体のクッション性能がほぼゼロに等しい特性を持っています。
最強PEサルカン結び方(PEライン直結)で組んだ場合1/4設定がおすすめです。
- リーダーがある場合: ショックリーダーが「バネ」の役割を果たし、急激な負荷(フッキングや突っ込み)を吸収します。
- 直結の場合: 衝撃が緩和されずに、そのまま結び目(ノット)やロッド、リールのギアへと伝わります。 この「遊び」がない状態では、瞬間的な負荷がラインの強度を容易に上回るため、1/4(25%)という余裕を持った設定がセーフティネットとして機能します。
最強PEサルカンの結び方のメリット
最強PEサルカンの結び方の場合のメリットについて、その物理的・構造的特性から以下の4つの観点で詳細に分析します。
1. 感度の最大化(情報のダイレクト伝達)
PEラインの最大の特徴である「低伸度」を、最も純粋な形で活用できる点が最大のメリットです。
- 振動減衰の抑制: リーダー(ナイロンやフロロカーボン)は、その素材特性から高周波な振動を吸収・減衰させる性質があります。直結にすることで、ルアーの細かな動きや、魚が触れただけの微かな違和感、ボトムの質感が減衰されることなく、手元へダイレクトに伝わります。
- レスポンスの向上: 伸びが存在しないため、アングラーの入力(ロッドワーク)が瞬時にルアーへ伝わり、キレのあるアクションを演出しやすくなります。
2. トラブルリスクの低減とキャスト性能
ノット(結び目)という物理的な「段差」が減少することによる運用上の利点です。
- ガイド干渉の解消: リーダーとの結束部(FGノット等)がガイドを叩く際の摩擦抵抗や、小径ガイドへの引っ掛かり、それに起因するライントラブル(エアノット等)を物理的に排除できます。
- 飛距離の安定化: キャスト時のライン放出がスムーズになり、特に軽量ルアーを使用する際や、ガイド径の小さなタックルにおいて、より安定した飛距離を得ることが可能です。
3. システムの簡略化と効率性
実戦における時間的・精神的なコストパフォーマンスの向上です。
- 現場復旧の速さ: 根掛かりや高切れが発生した際、複雑な摩擦系ノットを組み直す必要がなく、サルカンやルアーへの直結のみで即座に釣りを再開できます。時合(チャンスタイム)を逃さないという点では、非常に強力なアドバンテージとなります。
- 結束精度の安定: 摩擦系ノットは習熟度や環境(風・暗所)によって強度にムラが出やすいですが、単一素材の直結ノットは構造が単純なため、常に安定した強度を出しやすくなります。
4. 浮力と水切れの活用
PEライン固有の比重を活かしたアプローチが可能になります。
- レンジキープ力の向上: リーダー(特に高比重なフロロカーボン)の重さに引かれることがないため、トップウォータープラグの操作や、超軽量ジグヘッドを極浅いレンジで引くといった、PEの浮力を活かした攻略において操作性が向上します。
- 水切れによるフォールスピード: 直径が均一なラインのみが水中にあるため、リーダーとの継ぎ目による水抵抗が発生せず、バーチカルな釣りではフォールがよりスムーズになります。
最強PEサルカンの結び方のデメリット
最強PEサルカン結び方(PEライン直結)には、素材特性に起因するいくつかの決定的なデメリットが存在します。
1. 耐摩耗性の圧倒的な低さ(根ズレ・歯への弱さ)
PEラインは極細のポリエチレン繊維を編み込んで作られているため、直線引張強度には優れますが、鋭利な物体との摩擦には極めて脆弱です。
- メカニズム: 岩礁、テトラ、貝殻、あるいは魚の鋭い歯やエラ蓋に接触した際、編み込まれた繊維の一本が切れると、そこから連鎖的に破断が進みます。
- 実釣への影響: ショックリーダー(フロロカーボンやナイロン)のような「身代わり」がないため、一瞬の接触がラインブレイクに直結します。
2. 衝撃吸収性の欠如(ショック切れとバラシ)
PEラインは伸び率が極めて低く(約3〜5%程度)、衝撃を吸収する能力がほとんどありません。
- メカニズム: 急激な負荷がかかった際、ラインが伸びて力を逃がすことができないため、エネルギーがすべて結束部やラインの弱点に集中します。
- 実釣への影響: 強引な合わせによる「合わせ切れ」や、魚の急な突っ込みに対してラインの遊びがないための「口切れ・バラシ」が発生しやすくなります。これを防ぐには、ドラグ設定を通常より緩めるなどの運用上の調整が不可欠となります。
3. 結束強度の不安定さと熱劣化
PEラインは表面の摩擦係数が極めて低く、滑りやすい特性を持っています。
- メカニズム: 通常のノット(ユニノットやクリンチノットなど)では、締め込み時にライン同士が滑って「すっぽ抜け」を起こしやすくなります。また、締め込む際に発生する摩擦熱によってポリエチレン繊維が熱ダメージを受け、強度が著しく低下します。
- 実釣への影響: 結束部分がラインシステム全体のボトルネックとなり、カタログスペック上の強度を十分に発揮できなくなります。
4. 糸絡み(ライントラブル)の増加
PEラインはコシが弱くしなやかであるため、リーダーがない状態ではルアーの動きに対してラインが追従しすぎることがあります。
- 現象: キャスト時やアクション中に、ラインがルアーのフックに絡みつく(エビ状態)頻度が高まります。また、トップガイドへの糸絡みも発生しやすくなり、釣行のテンポを阻害します。
5. 魚へのプレッシャーと視認性
- 物理的要因: PEラインは不透明なものが多く、水中での存在感が際立ちます。特に警戒心の強いターゲットやクリアウォーターの環境下では、ラインの存在が魚にプレッシャーを与える要因となります。
デメリットを補うための検討事項
もし特定の目的(感度重視釣り等)で最強PEサルカンの結び方を選択する場合、以下の対策が推奨されます。
- 結束方法の選定: 摩擦を利用するノット(パロマーノットや、多重に巻き付ける特殊な結び方)を採用し、締め込み時は必ず水で濡らして熱を防ぐこと。
- ドラグ設定の再考: リーダーの伸びに頼れない分、リールのドラグをより精密に、かつ滑り出しを重視した設定に調整すること。
- 頻繁なラインチェック: わずかな毛羽立ちも見逃さず、少しでも損傷があれば即座に結び直すこと。



