釣りにおける「エイトノット(8の字結び)」は、非常に基本的かつ重要な結び方です。
主に「輪っか(ループ)を作る」ときや、「糸の抜け防止(ストッパー)」として使われます。
初心者の方でも覚えやすく、強度も高いため、ぜひマスターしておきましょう。
チチワ結びの強度とデメリット
チチワ結び(エイトノットやサージェンズループで作る輪っか)は、非常に簡単で素早く結べる便利な方法ですが、ルアーフィッシングや大物狙いにおいてはいくつかの明確なデメリットがあります。
1. 結束強度が比較的低い
チチワ結びは、他の専門的な結び方に比べると直線強度の維持率が低めです。
- 強度: ラインの直線強度の 約50%〜70% 程度まで落ちることが一般的です。
- 理由: 結び目が一点に集中し、ライン同士が重なる部分で「自分自身のラインを締め込んで切ってしまう(自己破断)」が起きやすいためです。
チチワはナイロンでの強度は90%・ツルツルしたフロロカーボンでは75%・PEは50%の強度になります。
ねじる回数5回にするとフロロ先端チチワは強度が92%
エイトノットのねじる回数を5回に増やすとナイロンでの強度は98%、フロロカーボンの強度が92%になります。
PEラインはねじる回数を増やすと、ノット部分が綺麗にいかない事が多いので使いにくいです。
ビミニツイストの先端チチワではフロロ強度100%・PE強度74%
少し難しいですがビミニツイストでナイロン・フロロカーボンでループの強度は100%近く、PEラインでは40回ねじると強度が74%になります。
2. PEラインには極めて不向き
PEラインでチチワを作ると、以下のような致命的な問題が発生します。
- 滑り: PEは摩擦係数が低いため、強い負荷がかかると結び目がスルスルと抜けてしまいます。
- 熱に弱い: 締め込まれる際の摩擦熱でPEの繊維がダメージを受け、強度が極端に低下します。
- ※PEラインで輪を作る場合は、ビミニツイストなどの特殊な結び方が推奨されます。
PEライン直結の場合はEFクリンチノットで強度90%
3. 結び目(ノット)がかさばる
チチワ結びは、ラインを2重にして結ぶため、結び目が大きくなります。
- ガイドへの干渉: 結び目が大きいため、キャストの際にロッドのガイドに当たりやすく、飛距離の低下やガイドの破損、ライントラブルの原因になります。
- ゴミが絡まる: 結び目のコブに海藻やゴミが引っかかりやすくなります。
4. 衝撃に弱い
チチワ同士を連結する「ループ・トゥ・ループ」などで使用する場合、魚が急に突っ込んだ際の衝撃(ショック)が結び目の一点に集中します。
- ナイロンやフロロカーボンでも、急激な負荷がかかると結び目からパチンと切れる「高切れ」が起こりやすいです。
5. ルアーの動きを制限する場合がある
スナップを使わず、チチワに直接ルアーを通すような使い方をすると、ラインが2重になっている部分が硬くなり、ルアー本来の繊細なアクションを妨げることがあります。
メリットと使い分け
デメリットを理解した上で、以下のような「強度が最優先ではない場面」では非常に有効です。
- サビキ釣り・投げ釣り: 枝針の交換を素早く行いたい場合。
- のべ竿の仕掛け作り: 竿先への接続など。
- エサ釣り全般: 頻繁にハリスを交換する釣り。
ルアーフィッシングの場合:
結束強度を重視するなら、スナップへの接続には パロマーノット や クリンチノット、PEとリーダーの接続には FGノット を選ぶのが、デメリットを回避する最善の方法です。
チチワ結び方
- チチワ作り: 糸の先端に輪っかを作り、仕掛けを連結しやすくする。
- ストッパー(コブ): ウキ止めや、糸がパーツから抜けないようにするための結びコブ。
- リーダーの連結: 八の字結びを応用して、道糸とリーダーを繋ぐ(エイトノット・ジョイント)。
基本の結び方(ループを作る場合)
釣りで最も多用される「エイトノット・ループ」の手順です。
- 糸を二重にする: 糸の先端を折り返し、2重にします。
- 輪を作る: 二重にした状態で、ひとつの輪を作ります。
- 1回転ひねる: 輪を1回ひねります(ここがポイント!ひねることで「8の字」の形になります)。
- 先端を通す: 二重にした糸の先端を、ひねった輪の中に通します。
- 締め込む: 糸をゆっくり引っ張って締め込めば完成です。
エイトノットが選ばれる理由(メリット)
- 強度が強い: 普通の固結び(止め結び)よりも結束強度が高く、糸が切れにくいです。
- 解きやすい: 強い力がかかった後でも、結び目のコブを動かせば比較的簡単に解くことができます。
- 簡単・確実: 構造が単純なので、暗い釣り場や手がかじかんでいる時でもミスなく結べます。
結ぶ時のコツと注意点
- 濡らしてから締める: 締め込む際に摩擦熱で糸(特にナイロンやフロロカーボン)が傷むのを防ぐため、唾液や水で少し濡らしてからゆっくり締め込むのがベストです。
- 形を確認する: 締め終わったあとに、結び目が綺麗な「8」の字になっているか確認しましょう。