サルカン結び(またはパロマーノット)は、サルカン、ルアー、釣り針などを釣糸に結ぶ際に非常に強度の高い結び方として知られています。特にPEラインとの相性が良く、釣り糸がほどけない簡単な結び方のため初心者にもおすすめです。
パロマーノットの欠点
1. ラインの消費量が多い
パロマーノットはラインを二重にして輪を作り、そこにルアーやフックをくぐらせる工程があるため、1回の結束にかなりの長さを必要とします。特に高価なラインを使用している場合、結び直すたびに数センチから十数センチのラインを捨てることになるため、経済性の面でデメリットとなります。
2. 大型ルアーとの相性が悪い
結び目の輪の中にルアー全体を通す必要があるため、ビッグベイトや大型のプラグ、多連フックが付いたルアーでは、大きな輪を作る必要があります。これはラインのさらなる無駄を招くだけでなく、フックがラインに絡まるなどのトラブルが起きやすく、作業効率が低下します。
3. 締め込み時の摩擦熱とラインの重なり
二重にしたラインを同時に締め込むため、ライン同士が交差したり重なったりした状態で固定されやすいという性質があります。
- 摩擦熱: 締め込む際に潤滑(水や唾液)が不十分だと、摩擦熱でラインが劣化し、強度が著しく低下します。
- 重なり: 2本のラインが綺麗に並んで締まらないと、負荷がかかった際に応力が集中し、そこから破断する原因になります。
4. 太いラインでの扱いにくさ
フロロカーボンの20lb以上など、太くて硬いラインを使用する場合、二重にしたラインをフックアイに通すこと自体が困難になります。また、ラインの弾性が強いため、結び目が完全に締まりきらず、バルキー(かさばった状態)になりやすい傾向があります。
5. アイが小さいフックへの制限
ラインを二重にしてアイ(針穴)に通す必要があるため、アイが小さいフックや、使用するラインに対してアイの径が細すぎる場合には物理的に通すことができません。
6. 現場でのライン管理
結束後に切り落とす端糸(余り)が必ず2本出るため、ゴミの管理が少し煩雑になります。また、暗所や風の強い状況下では、大きな輪を作ってルアーをくぐらせる動作中にラインが絡まるリスクもあります。
パロマーノットのスナップ結び方
以下に、パロマーノットでスナップへの結び方を手順に沿って説明します。
準備するもの
- 釣糸(ライン)
- スナップ、サルカン、ルアー、または釣り針
サルカン結びの結び方
- ラインを二つ折りにして通す
- 釣糸を約15cmほど二つ折りにします。
- 二つ折りにした輪(ループ)の先を、サルカンやルアー、針のアイ(穴)に内側から外側へ通します。
- このとき、ループの長さは、後でサルカン全体を覆えるくらいの余裕を持たせておきましょう。
- 結び目を作る
- アイを通した輪を、元のライン(本線)と、輪から出ている短い方のライン(端線)と一緒に、シンプルな片結びを作ります。
- 結び目の位置は、アイから少し離れた場所(約2~3cm)が良いでしょう。
- この時、結び目はまだ締めきらず、少し緩めにします。
- ループを被せる
- 手順2で作った緩い結び目の中に、アイに通した二つ折りの輪(ループ)を、サルカンやルアー全体に被せるように通します。
- サルカンの場合は、回転する部分を含めて全体をループで覆うようにします。
- 締め込む
- 結び目を締め込む前に、結び目が滑らかに締まるように唾などで湿らせます。摩擦熱によるラインの劣化を防ぎ、強度を最大限に引き出すためです。
- 次に、本線(リール側)と端線(余分な方)をゆっくりと均等に引き、結び目をしっかりと締め込みます。
- 最後に、サルカンやルアーを引っ張り、結び目がアイの根元にカチッと収まるように調整します。
- 余分なラインをカットする
- 結び目から出ている余分な端線を、約2〜3mm残してハサミで切り落とします。短すぎるとすっぽ抜ける可能性があり、長すぎるとゴミを拾ったり絡んだりすることがあります。
サルカン結びのポイント
- 湿らせる: 締め込む前に必ず水や唾で湿らせてください。摩擦熱によるラインの損傷を防ぎ、結び目の強度を保ちます。
- 均等に締め込む: 本線と端線を同時にゆっくりと引っ張り、結び目を均等に締め込むことが重要です。
- 端線の長さ: 残す端線は短すぎず、長すぎず、適切な長さに調整しましょう。
- 結び目の確認: 結び終えたら、形が崩れていないか、しっかりと締まっているか、目視で確認してください。
サルカン結びの利点
- 高い強度: 二重のラインで結ぶため、非常に高い結節強度を誇ります。
- 簡単: 比較的少ない手順で、初心者でも覚えやすい結び方です。
- 汎用性: PEライン、フロロカーボン、ナイロンなど、様々な素材のラインに使用できます。
この手順で、強固なサルカン結びをマスターできるはずです。最初はゆっくりと、焦らず練習してみてください。
パロマーノットの強度
パロマーノットは、釣りで非常に広く使用されている信頼性の高い結び方で、特にルアーやフック、サルカンなどをラインに結びつける際に優れた強度を発揮します。
パロマーノットの強度はナイロンの場合100%近い強度ですが、フロロカーボンになると61%~90%の強度になります。
2重のライン部分が重なると61%と低い強度になります。
PE直結の場合はパロマーノットは56%と弱いのでおすすめできません。
| 4号16lb | ナイロン | フロロカーボン | PE直結 | 結ぶ時間 |
| EFクリンチノット | 100% | 100% | 90% | 40秒 |
| EFビミニノット | 100% | 100% | 90% | 55分 |
| イモムシノット | 100% | 100% | 90% | 1分20秒 |
| パロマーノット | 100% | 61%~90% | 56% | 30秒 |
| ハングマンズノット | 95% | 65%~85% | 62% | 25秒 |
- 強度の理由:
- ラインの二重構造: 結び目の主要部分がラインの二重構造になっているため、負荷が分散されます。
- ラインへのダメージの少なさ: 結び目の構造上、ラインが鋭角に曲がる部分が少なく、結節時の摩擦熱や物理的なストレスが最小限に抑えられます。
- 自己締め付け効果: 負荷がかかることで結び目がさらに締まり、強度が安定します。
- 適用ライン:
- モノフィラメントライン(ナイロン)やフロロカーボンラインにおいて、特に高い安定した強度を発揮します。
- PEラインにも使用可能で、他のシンプルなノットよりも高い強度を期待できます。ただし、PEラインは滑りやすいため、摩擦系ノット(FGノット、PRノットなど)の方がリーダーとの結束には適しており、PEライン単体でのフック結びにはパロマーノットも有効です。
強度を最大化するためのポイント
パロマーノットの強度を最大限に引き出すためには、以下の点に注意してください。
- 湿らせる: 結び目を締め込む前に、必ずラインを水や唾液で湿らせてください。これにより、摩擦熱によるラインの劣化を防ぎ、結び目がスムーズに締まり、強度低下を防ぎます。
- ゆっくりと締め込む: 結び目を一気に締め付けず、均等に、ゆっくりと確実に締めていくことが重要です。
- タグエンドの処理: 余分なライン(タグエンド)は、結び目から適切な長さを残して(通常は2~3mm程度)カットしてください。短すぎると負荷がかかった際にすっぽ抜けの原因になることがあります。
これらの理由から、パロマーノットは、高い強度と比較的簡単な結び方から、初心者からベテランまで幅広く支持されている信頼性の高いノットと言えます。
